検査の結果、加齢黄斑変性と診断されたら、その治療を行うことになります。滲出型であれば、抗VEGF療法を行います。これは、新生血管の成長を促すVEGF(血管内皮細胞増殖因子)という物質の働きを抑える「VEGF阻害薬」を眼球(硝子体内)に注射することで新生血管を縮小させるという治療法になります。1回の治療は1分程度で終了しますが、繰り返し注射を打つ必要があります。
なお、新生血管を抑える治療には、光線力学的療法(PDT)もありますが、こちらは視力が落ちる可能性があります。そのため視力が0.6以上に保たれているような場合はPDTを行わず、代わりにこの抗VEGF療法が選択されることになります。
萎縮型につきましては、有効な治療法が確立していないことや、病状の進行が、かなりゆっくりであることから、定期的に検査を行い、経過を観察することになります。