涙の量が減少してしまう、あるいは量が十分であっても質が伴わないことで、角膜や結膜などの目の表面(上皮)が、いわゆる肌荒れを起こした状態になり、目に不快な症状が様々に現れることをドライアイと言います。
ドライアイは主に2つのタイプに分類されています。ひとつは、涙の分泌量が減少するタイプで、もうひとつは涙の蒸発が亢進するタイプです。分泌量が減少するタイプは、女性の更年期障害の主な症状として見られます。
一方、蒸発が亢進するタイプは、パソコン作業の増加やスマートフォンの普及などで、目を酷使する機会が増えたことにより、患者数が増加しています。そのほかにもエアコンによる室内の乾燥、コンタクトレンズの長時間装用、ストレスの増加などが原因の方もこちらのタイプになります。
なお、この2つのタイプ以外にも、涙の分泌量が極端に減少し、重いドライアイの症状が見受けられるシェーグレン症候群(目や口などの粘膜が乾く自己免疫性の疾患)を発症することもあります。